平和に対する罪
平和に対する罪(へいわにたいするつみ、Crime against peace)とは、国際法で、不法に戦争を起こす行為のことをいう。宣戦を布告せるまたは布告せざる「侵略戦争または国際条約・協定・保障に違反する戦争の計画・準備・開始および遂行、もしくはこれらの行為を達成するための共同の計画や謀議に参画した行為」として、第二次世界大戦後、戦争犯罪の構成要素を決定する必要にせまられて種々のガイドラインを定めるために開かれたロンドン会議で最初に提唱され、フィンランドにおける戦争責任裁判(War-responsibility trials in Finland - 国際法廷ではない)で政治指導者を起訴するために初めて使われた。その原則は、後にニュルンベルグ原則として知られることになった。
目次
|
概要
侵略戦争に関する個人の責任を対象としてニュルンベルク裁判や東京裁判では、平和に対する罪はa項と規定された。 これに問われた戦争犯罪人はA級戦犯と呼ばれている。 また、第二次世界大戦後のニュルンベルク裁判や極東国際軍事裁判のために制定した「事後法」であるとして、国家ではなく個人の責任を追求し処罰することは、法の不遡及原則に反していたとする国際法学者の意見もある。[1]
現代における意義「平和に対する罪」の概念は、国際連合の集団安全保障システムなどの基盤となった。 国際連合憲章には、「・・・平和に対する脅威の防止及び除去と侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧とのため有効な集団的措置をとること・・・」の目的で国際連合が組織され(第1条1.)、その目的を達成するために安全保障理事会が「・・・平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為の存在を決定し、並びに、国際の平和及び安全を維持し又は回復するために、勧告をし、又は第41条及び第42条に従っていかなる措置をとるかを決定する。」とされている(第39条)[2]。 国際連合発足時にはニュルンベルク決議がされニュルンベルク原則も後に決議された。 従って現在においてもニュルンベルグ、極東国際軍事両法廷の判決は判例として認められている[3][4]。
脚注
関連項目
- 法の不遡及
- ラダ・ビノード・パール(日本無罪論)
- 人道に対する罪